Case Study

グリーンフィールド分析とネットワーク最適化で自動車部品の流通を見直し

中間業者の省略とサービス部品の流通ネットワーク改善により、23億円相当の収益増を実現

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グリーンフィールド分析とネットワーク最適化で自動車部品の流通を見直し

中間業者の省略とサービス部品の流通ネットワーク改善により、23億円相当の収益増を実現

課題

ある大手自動車メーカーは、オーストラリアでのサービス部品の流通ネットワークを同社のグローバルブランディング戦略に合わせて改善し、市場での競争優位性を高めたいと考えました。 また、部品卸業者のディーラーへの価格や受注リードタイムが管理できていないことから、卸業者からディーラーまでの全体サプライチェーンの可視性を高めたいという意向もありました。
具体的には、現行の流通を、 将来的には自動車メーカーが全体を管理する部品流通プロセスに移行したいと考えていました。

現行:
部品メーカー(OEM) → 3PL / 卸業者 → ディーラー

見直し後:
部品メーカー(OEM) → 一元管理の保管場所 → 地区DC → ディーラー

この流通プロセス移行では、新たな自社施設の設置による物流コストの増加が生じると思われますが、その一方でOEM部品メーカーに対する製品価格の15%引き下げと 、「中間業者」である3PL/卸業者の省略が可能となるでしょう。この自動車メーカーはSupply Chain Guru®の採用を決め、ラマソフトのソリューションチームのサポートを活用しながら、最適な地区DCの規模と場所、地区DCでの最善の注文処理プロセスを見極めることにしました。

施設規模の分析で、施設規模と処理能力との関係を検討

施設規模の分析で、施設規模と処理能力との関係を検討

 

ソリューション

このメーカーではSKUの数が非常に多いため、流通ネットワークのベースラインモデルを作成する前に、SKUをグループ化し、扱いやすい数にする必要がありました。当初は13万部品のSKUがありましたが、製品の回転の速さ、DCの保管規模と種類を考慮して最適な区分要因を判断した結果、製品数を1,024まで集約できました。

次に、グリーンフィールド分析を使って、一般的なオーストラリアの物流拠点を特定し、需要と顧客サービスの時間を考慮しながら、新たなDC候補地のコストを算出しました。そして、その候補地の1平米あたりの施設コストと、このメーカーの現在の固定費を比較・検討しました。

グリーンフィールド分析で導き出した新たな施設のその規模については、ネットワーク最適化モデルで検討しました。既存施設のサイズと出荷量との関係を比較して回帰分析を行い、固定運用費のステップ関数(上図参照)を作成。これにより、モデルで最適な施設の規模を選択できるようにしました。モデルでは、施設規模の拡大が出荷量の低下を招くことが示され、需要とサービスの制約を満たすために必要な施設の最小規模が提案されました。

 

75/95/100 & 80/95/100

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85/95/100 & 90/95/100 代替のDC設置により、翌日、翌々日、3日後の配送が可能 となる顧客の割合(サービス範囲のグリーンフィールド分 析のサンプル)

85/95/100 & 90/95/100
代替のDC設置により、翌日、翌々日、3日後の配送が可能
となる顧客の割合(サービス範囲のグリーンフィールド分
析のサンプル)

結果

Supply Chain Guru®のモデルを活用することで、オーストラリア国内の複数の地区DCにおける最適な場所と規模を特定することができました。中間業者を省き、サービス部品のエンド・トゥ・エンドの流通ネットワークを改善したことで、メーカーは20億円以上もの収益増(経常利益では28%増)を達成しました。また、部品の流通の全体的な可視性が改善され、業界最高のサービスレベルも維持されています。