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需要モデル化を組み込んでサプライチェーンデザインを改善: ある3つの会社の成功例

By LLamasoft  March 27, 2018

最近、「こんなことは、今までなかった!」と嘆いたことはありませんか?規制変更が前例のないペースで進み、政治や社会経済がシフトし、そして顧客嗜好が急激に進化しているなか、素早く対応できるサプライチェーンを持つことが極めて重要になっています。でなければ、利益や市場シェアを損なう恐れがあります。即応性の高い優れたサプライチェーンのデザインとは、最適なコストやサービスレベルを計算するだけではありません。重要なサプライチェーンの判断で確度を上げるには、需要の主要要因を深く理解し、需要シナリオを正確に予測、検証することが必要です。

需要のモデル化をサプライチェーンデザインの中で考慮することは、今や不可欠になっています。しかしながら標準的な予測ツールでは、気象や経済指標といった需要を左右する外部の因果関係を考慮できなかったり、長期的な戦略的意思決定を行う際に必要となる5〜10年の需要予測ができないなど、機能が十分でないこともあります。

そこで、需要のモデル化とサプライチェーンのモデル化テクノロジーの両方を合わせ持てば、需要シグナルが向上し、将来に向けより良いサプライチェーンデザインを推し進めることが可能になります。それでは、企業はこれをどう利益に結びつけているか、3つの事例をご紹介します。

 

1.需要モデル化を活用して、エンジン需要の主要要因の理解を深めたメーカー

このメーカーでは、これまでスプレッドシートの単純な時系列アルゴリズムを使用して石油・ガス部門のエンジン販売の長期需要モデル化を行なってきました。しかし、これではビジネスや外部の要因を考慮できないため、需要の主要な要因を十分に理解できず、長期的なビジネスの意思決定に確信が持てない状況でした。

現在、同社は因果関係データを組み込んだ需要モデル化を利用して、GDPや建設、石炭、石油の価格など需要に影響し得る13のマクロ経済要因の洗い出しを行っています。そこで得られる洞察力はモデルの精度を向上させただけでなく、長期戦略を裏付ける需要要因をより統計的に証明できるようになり、運転資本を大幅に削減できる可能性が出てきました。

 

2. 需要モデル化で長期キャパシティプランニングを改善した化学会社

かつてこの会社は、将来5年間の需要に必要なネットワークキャパシティを把握するために、主要製品ラインの過去の需要に対して5%、10%、15%という単純な成長要因を適用していました。しかしながらこのソリューションでは、製品のライフサイクルや需要の主要な要因を正しく可視化できませんでした。

この会社では需要のモデル化を利用し始めたことで、ビジネス要因や外部の因果関係も考慮しつつ、各製品ラインの最適な成長戦略を判断する需要モデルを構築できるようになりました。また、需要の主要な要因を理解した上で、「what-if(もしも)」の分析を素早く実行することも可能になりました。現在では、代替の成長戦略を策定し、サプライチェーンの変更とキャパシティ要件を検証するという作業が大幅に簡素化されています。

 

3. 需要モデル化で包括的な在庫最適化を実現した家電メーカー

この大手家電メーカーでは、データから季節性やトレンドなど既知の変動因子を除外し、真の需要変動を特定する適切な手段がなく、また、製品のライフサイクル(成熟期の製品に対して、成長期や衰退期にある製品)と在庫への影響を十分に把握できていませんでした。また、前倒し生産、安全在庫、販促在庫など様々な種類の在庫に対する理解を深める必要もありました。

現在この会社は、サプライチェーンデザインのプロセスに需要モデル化を組み込み、分析担当者が需要を探索し、季節性、トレンド、製品ライフサイクル、販促などによる需要パターンを抽出できるようになりました。予測誤差は、最適な安全在庫目標を設定する優れた指標の一つとして利用されています。また、在庫最適化の中で様々な需要要素をより正確にモデル化することで、包括的在庫戦略を策定することが可能になりました。

 

需要モデル化に向けた次なるステップ

需要モデル化を考えると、たくさんの疑問が生じてきます。下記のebookでは主な6つの質問に答えながら、需要モデル化の必要性とその最適なアプローチについて解説します。

 

EBook:サプライチェーンデザインで需要モデル化を行うための6つの質問(そしてその答え)