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LLamaCon Japan 2018レポート(その2)

By LLamasoft  November 14, 2018

ラマソフトは、去る10月19日、東京ミッドタウンにて『LLamaCon Japan 2018』を開催いたしました。LLamaCon Japanは、サプライチェーンデザインをテーマにした日本唯一のカンファレンスです。先進的サプライチェーンを誇る日本通運、シュナイダーエレクトリック、Dellといった国内外のグローバル企業からの成功事例講演をいただいたほか、最新のSupply Chain Design展示やネットワーキングを通じて業界の動向やサプライチェーンデザインを体験していただくイベントとなりました。多数の方にご参加いただき誠にありがとうございました!

LLamaCon Japan 2018イベントの模様を2回のブログに渡ってお伝えしています。

レポートその1では、ラマソフト基調講演、株式会社総合研究所様や株式会社クニエ様のスポンサー講演、そしてシュナイダーエレクトリック社のゲスト講演の様子をご紹介しました。このブログでは、日本通運株式会社様やDell社のゲスト講演と、ラマソフトセッションについてご紹介します。

 


【メイン・カンファレンス】

 

ゲスト講演: 日本通運株式会社

ラマソフトを日本国内でいち早く導入し先進的な活用をしていらっしゃる日本通運株式会社のグローバルロジスティクスソリューション部で課長を務める金子 俊哉 氏に『Supply Chain Guruを活用した、お客様のサプライチェーン最適化に向けた取り組み 』という講演をいただきました。

2015年当時、日本通運は、顧客への提案作成をする際、営業担当者によって提案品質にばらつきがあるという課題を持っていました。そこで、日通グループ全体が培ってきた知識や経験を活かし、日通グループとしての強みをグローバルで顧客に訴求するため、分析という機能を提案プロセスに追加・統合しプロセスを標準化することにしました。

  1. 知識や経験に定量的かつ高度な分析を加え、付加価値の高い提案を確立することを目指す。
  2. グローバルで標準化されたプロセスを確立し、世界中のどこの日通でも均一な品質の提案を実現する。

金子氏は、2015年6月に米国で参加したSummerConでの操作トレーニングやユーザー事例などから、Supply Chain Guruが有効であると感じ、社内ヒアリングや、外部からの客観的な比較調査を行い、2015年12月にラマソフト導入を正式に決定。日本通運ではこれまで150社以上のプロジェクトを経験されていますが、LLamaCon Japanではそのうちの2つの事例をご紹介いただきました。

距離x数量分析事例 (フィリピン) : カスタマーサービスレベルの向上を目標としたプロジェクト。当初1DCからすべての顧客店舗へ配送していたが、7日以内に配送したいという課題があり、Supply Chain Guruを使って分析した結果、1DC->3DC体制へ変更を提案。配送達成率は62%から98%へ劇的に向上し、平均配送距離についても減少することができました。

コスト分析事例 (中国): 中国の近年の販売動向の激変と市場拡大に伴い、倉庫を増設してきたある顧客のサプライチェーンの見直しを行うことになりました。3工場/10拠点/200販売先を有する物流ネットワークについて、物流コストの削減を目標とした最適化プロジェクトを実施。Supply Chain Guruを使って拠点の数を変えたシナリオを作成・分析した結果、6拠点に統合することが物流コスト削減効果があることを判明しました。

金子氏は、サプライチェーンの最適化を図るには、各顧客が持つ課題を正確に把握し、目的・ニーズに沿った分析方針を行うことが一番大事であるといいます。日本通運は今後、タイ、インドネシア、中国の物流施設増設を予定しています。さらにグローバルな展開を推進し、物流の実行力だけでなく、Supply Chain Guruでの最適化を活用することで企画力を向上し、様々な客への対応能力を高めていくと発表されました。

 

 

ラマソフト講演: サプライチェーンデザイン・ディシジョンメイキング・ソリューションご紹介

このセッションでは、プリンシパル・ソリューション・デザイナーの村儀実がラマソフトのサプライチェーンデザイン・ディシジョンメイキング・ソリューションについて製品デモンストレーションを交えてご紹介しました。

ラマソフトは、デジタル環境の中で迅速な戦略的意思決定を支援するプラットフォームを提供します。このプラットフォームには、サプライチェーンのエンド・トゥ・エンドに渡るデータ管理が行えるデータマネジメント機能、高度なアルゴリズムライブラリ、ビジネスデータ分析やKPIモニタリングを行う可視化機能、サプライチェーンモデルの構築やWhat-ifシナリオ検証を可能にするデザインモジュール、プランニング領域へアプリケーションを構築・展開できるAPP STUDIOモジュールなどが含まれます。

現代のビジネスで競争優位性を確保するためには、企業目標の実現を可能にするサプライチェーンが必要不可欠です。このラマソフトのサプライチェーンデザイン・ソリューションは、長期的サプライチェーン戦略に対するスマートな意思決定のために活用できるのはもちろんのこと、さらに、毎日の需給状況を鑑みつつ、中期的・戦術的な観点からサプライチェーンの見直し・再最適化の迅速な意思決定に活用することもできることをご説明しました。

 

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ゲスト講演: Dell社

Dell 南北アメリカ・サーバープランニング・ディレクターを務めるファン・コレア氏から、DellではどのようにSupply Chain Guruを活用してサプライチェーンの最適化、そして改革を行っているかご紹介いただきました。

Dellは世界中に25カ所以上の製造拠点があり、その物流は一つの輸送レーンで複数のモード(空輸、海運、陸路)が組み合わされる複雑な物流ネットワークとなっています。Dellでは、サプライチェーンの発展に伴い、その意思決定は複雑なものとなっていきました。

Dellのサプライチェーンモデルでよく知られるConfigure To Orderでは、お客様が製品を構成を決めて注文するため、発注後に生産を開始します。2000年代半ばまで、このCTOモデルは各地域内で運用していました。その後PCビジネスのコモディティ化や購買パターンの変化により、2007年、製造拠点を世界中のパートナー企業へ委託する形へ切り変えます。その後も購買パターンが多様化したことを受け、2010年には顧客要求に確実に対応するためサプライチェーンをセグメント化し、リテールからの販売見込基づきフルフィルメントを行うBuild To Planを開始。その後、特定のパーツをDellが在庫することで納期サイクル時間を短縮するBuild To Stockサプライチェーンモデルを導入しました。また近年EMCを買収するなど、Dellのサプライチェーンは益々進化しています。

サプライチェーンが進化し複雑になってくると共に、意思決定においてはバランスが重要になってきます。Dellでは、サービスレベル、在庫、コストの3要素を考慮しつつ、2つのサプライチェーンモデルを柔軟に使い分けることにしました。そのため、Dellでは在庫レベル最適化、製品構成最適化、予想精度向上を3つの柱としてサプライチェーン最適化戦略を打ち立てました。さらに、プランニング担当者でも分析や結果を理解しやすくし、意思決定を促進するようデジタル化・可視化を進めてきました。

BTSは在庫コストがかかるため、ボリュームの少ないSKUや予測精度が低いものには向いていません。一方、ある程度安定した一定量のボリュームのあるSKUに対してはBTOモデルは向いていません。需要変動が低い場合は、BTSに変更して海上輸送に切り替えることで、在庫コストを相殺してコスト削減効果が大きくなります。一方、需要変動が高いと、安全在庫量を高めに設定する必要が生じ、また緊急対応時の空輸の必要性が生じる、BTSモデルでのコスト削減メリットは高くありません。

DellではラマソフトSupply Chain Guruを使って、各製品の在庫コストと、BTSの場合とBTOの場合のどちらがロジスティクスコストが削減できるかを比較評価して、BTS/BTOのどちらがふさわしいモデルかを決定しています。また、Demand Guruを使ってSKUレベルでBTSモデルでの予測精度を上げ、需要パターンを基に安全在庫レベルを最適化しています。BTSモデルにおいては製品ライフサイクルの途中で、同じSupply Chain Guruモデルを活用してBTSモデルを継続すべきかの見直し評価を行っています。

 

コレア氏は、Dellはラマソフトデザインテクノロジーをサプライチェーン全般にわたる最適化に活用(在庫、製品、予測)することで、意思決定の際にコストとサービスのトレードオフのバランス化させる柔軟性を持つことができるようになったとお話くださいました。

 

 

 

 


【協賛企業】 

プラチナスポンサー: 株式会社野村総合研究所

 

 

 

シルバースポンサー: 株式会社クニエ

 


 

LLamaCon Japan 2018にご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました!

来年のLLamaCon Japanも是非お楽しみに!