ラマソフト・サプライチェーン・ブログ

LLamaCon Japan 2018レポート(その1)

By LLamasoft  October 31, 2018

ラマソフトは、去る10月19日、東京ミッドタウンにて『LLamaCon Japan 2018』を開催いたしました。LLamaCon Japanは、サプライチェーンデザインをテーマにした日本唯一のカンファレンスです。先進的サプライチェーンを誇る日本通運、シュナイダーエレクトリック、Dellといった国内外のグローバル企業からの成功事例講演をいただいたほか、最新のSupply Chain Design/Decision Making Solution展示やネットワーキングを通じて業界の動向やサプライチェーンデザインを体験していただくイベントとなりました。多数の方にご参加いただき誠にありがとうございました!

LLamaCon Japan 2018イベントの模様を2回のブログに渡ってお伝えします。このブログはその1回目です。


【協賛企業】 

プラチナスポンサー: 株式会社野村総合研究所

 

 

 

シルバースポンサー: 株式会社クニエ

 


【メイン・カンファレンス】

ラマソフト基調講演

ラマソフト 営業本部長 桑原祐司

まず最初は、ラマソフト営業本部長の桑原による開会のご挨拶から始まりました。続いて、ラマソフト米国本社のVP of Professional Servicesのマイク・デタンペルによる 「サプライチェーンデザインとは?そしてその有用性とは?」という基調講演を行いました。

サプライチェーンの運用は決して簡単ではありません。グローバル化の拡大、人手不足の深刻化、消費者ニーズの急速な変動、貿易摩擦の激化による関税引き上げなどの様々な要因により、市場を取り巻く状況は益々厳しくなっています。急激に変化する現代を生き残るために、これまでの運用・戦術レベルだけでなく、さらに戦略的な『デザイン』アプローチによるサステイナブル(持続可能)なサプライチェーン構築が今こそ必要です。

LLamasoft Inc. マイケル・デタンペル

サプライチェーンの運用では、日々、課題に対する答えを探し続けなくてはなりません。競合他社に勝つためには、課題に対する答えをより早く発見し、よりスマートに意思決定する必要があります。市場の変化にいかに対応するか?実行系あるいは計画系プロセスで解決できない課題はどうすればよいのか?財務的な改善目標をいかに達成すべきか?組織のサプライチェーンは今日だけではなく未来のビジネス戦略を実現できるものであるか?将来成功するためには今サプライチェーンで何をしなくてはならないのか?サプライチェーンデザインは、サプライチェーンに求められるケイパビリティを提供し、サプライチェーンの潜在的な可能性を引き出すとご説明しました。

 

 

 

 

スポンサー講演: 株式会社野村総合研究所

株式会社野村総合研究所 中川 宏之 氏

野村総合研究所は、ラマソフトを活用したサプライチェーンデザイン・プロジェクトを日本国内だけでなく国外でも多数手掛ける高い実績を持つラマソフトのプレミアパートナー企業です。LLamaCon Japanでは、上級コンサルタントの 中川 宏之 氏 が、その豊富な知識と経験を基に、設計系(サプライチェーンデザイン)が持つ可能性をご説明くださいました。

本講演の関連論文を下記よりご覧いただけます。

シリーズ: サプライチェーンデザインがもたらす新潮流

また、LLamaCon Japan期間中、野村総合研究所のブースでは、サプライチェーンデザインにおける長年の経験に基づく貴重なノウハウをお立ち寄りいただいた方と共有いただきました。どうもありがとうございました!

 

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ゲスト講演: シュナイダーエレクトリック

シュナイダーエレクトリック社は、アジア太平洋、北米、西ヨーロッパと全世界に広く展開する247憶ユーロの売り上げを誇るグローバル企業です。取り扱う製品は、小型電源スイッチからデータセンタへ設置されるような大型UPSなど、多様な製品を取り扱っています。Gartner社が選ぶSupply Chain Top 25では毎年着実に順位を上げ、2016年の18位、2017年の17位から、2018年は12位にランクインするなど、そのサプライチェーンは高い評価を得ています。

シュナイダーエレクトリック マーカス・レマスター氏

LLamaCon Japanでは、ネットワークデザイン & データ分析部門のグローバルディレクターを務めるマーカス・レマスター氏がSupply Chain Designをネットワークモデリングにどのように活用してきたか、この5年の取り組みをご紹介くださいました。

シュナイダーエレクトリック社は買収・合併を通じて急成長してきた一方、ビジネスをより効果的に統合したいという課題がありました。そこで2012年に、エンド・トゥ・エンドサプライチェーン全体を対象とするグローバル・サプライチェーン改革戦略を始動。2013年に新しい専任チームを社内に設置し、ラマソフトのSupply Chain Guruなど高度な分析スキルを導入していくことになりました。社内でも新しい機能であったため、この5年間、レマスター氏は主に社内へ変革を啓蒙・推進し、その変革をいかに管理していくかに注力してきたといいます。

レマスター氏は、Supply Chain Guruを活用して、100か国以上にわたる200以上の製造拠点、100以上の物流拠点、30万以上におよぶSKUを扱う下流プロセスの完成品の物流を最適化するプロジェクトを実施しました。

それぞれの顧客に合った動的な「オーダーメイド」のサプライチェーンへ移行するため、まず最初に、徹底的な顧客調査を行い、顧客の購買行動とニーズを明確に理解するところから始まりました。これまでは、調達コストや需要の高い低いに関わらず、一様に一律なサプライチェーンで扱っていましたが、この改革を通じて、顧客のそれぞれのニーズに応じたサプライチェーンを構築して、顧客満足度を高めることを目指しました。

北米、南米、ヨーロッパ、インド中東、アジア太平洋、中国の6つの地域毎に、顧客調査内容とオペレーションパラメーターを制約として組み込んだ地域毎のモデルを作成し、各地域で最適化を実施。中国のネットワーク最適化プロジェクトでは、顧客調査からサービスレベル向上の必要性を感じ、既存の拠点を精査して在庫ポリシーを変更することにより、顧客満足度を著しく向上することができました。

さらに、各地域モデルが完成した後、それらのデータを組み合わせ、サプライヤー、製造拠点、物流拠点を抱合する1つのグローバルフローのモデル化を行いました。既存フットプリントのフローを最適化し、コンテナ積載率を向上したことで輸送コストの大幅削減を実現しました。そして、これまで把握していなかったモノの流れをグローバル規模で可視化できたことで、経路選択の時のガイドラインを構築することができました。このグローバルモデル化プロジェクトでは、結果として、工場からの直送を増やすことで800万ユーロのコスト削減機会を特定できたといいます。

最後に、レマスター氏はこれまでの経験を基に教訓を共有してくださいました。大きな変革を目指すプロジェクトの場合、その変化のマネジメントがいかに大事であるか、そして達成可能あるいは実行可能なプロジェクトから開始し、会社の幹部による支援を得て徐々に大規模なプロジェクトを行うこと、プロジェクトチームにはテクニカル担当者とビジネスに精通した経験者を含むことを推奨されました。

 

 

 

スポンサー講演: 株式会社クニエ

株式会社クニエ 前田賢二 氏

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエは、ラマソフトのパートナーです。物流ロジスティクスを専門に扱うロジスティクスグループリーダー ディレクターの前田賢二氏に、『ロジスティクス戦略にもとづくサプライチェーンデザイン』という講演をいただきました。

製品を作って売るための従来型ビジネスモデルから顧客ニーズの充足と製品の革新に注力したビジネスモデルへと変化するに伴い、ロジスティクス活動も大きな影響を受けています。前田氏は、ロジスティクス戦略は、顧客戦略をはじめとする各機能戦略との連携での相乗効果を実践されるものであり、アジリティ、信頼性、関係構築を高めていくことが重要だといいます。また、5年後の日本を見据えて関係会社とのパートナー連携も大事なポイントとなります。そういったポイントを考慮したうえでサプライチェーンデザインを行うことがいかに大事かということをお話いただきました。

 

 

 

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【展示・ネットワーキング】

LLamaConは、サプライチェーンに関する業界動向や最新事例を聴講するだけではなく、様々なサプライチェーン関係者との意見交換やネットワーキングが可能な機会を提供しました。Supply Chain Guru最新版の製品展示、日頃のモデリングのご質問をお受けするDr. Supportブースなど、盛りだくさんの内容でした。

 

LLamaCon Japan 2018にご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました!

来年のLLamaCon Japanも是非お楽しみに!