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従来型サプライチェーン・プランニングシステムの限界

By LLamasoft  November 13, 2017

従来型サプライチェーン・プランニングシステムの限界

グローバルに展開する大手企業では、サプライチェーンの運用支援にエンタープライズ・プランニングシステムを導入しています。ある調査によると、プランニングシステムのバージョンアップや新規導入に毎年、多額のコストが費やされているということです。

にもかかわらず、未だにほとんどの企業で実際の「プランニング」作業にはオフラインのスプレッドシートを使い、重要な洞察やビジネス分析を数人のデータサイエンティストに頼っているのは、なぜでしょう?こうした作業にこそ、コストをかけて導入したエンタープライズ・プランニングシステムを活用すべきではないですか?

残念ながら従来型のプランニングシステムでは、今日のビジネスが求める3つの必須条件を十分に満たせないのが現状です。その3つの条件とは「適応性」「敏しょう性」「高度な分析」です。

 

適応性

多くの企業が競争優位の獲得のため、独自のビジネスプロセスを開発しています。例えば、特殊な製造方法、材料の調達戦略、独自の顧客注文処理のプロセスなどが挙げられ、その多くが企業の「秘密の情報源」となっています。こうした企業独自のビジネスプロセスを正しく反映するために求められるのが、適応性です。

ここで問題となるのは、大規模なエンタープライズ・プランニングシステムは、標準的なニーズに対応するよう作られているため、企業独自の重要な要件に合う的確なカスタマイズを行うことができず、プランニングのコアシステムとは全く別の面倒な代替手段やソリューション(つまり、スプレッドシート)が必要となります。

 

敏しょう性

変化する市場状況やコアビジネスモデルの変更に迅速に対応するには、敏しょう性が求められます。どの市場も不安定で変わりやすい状況にあるなか、サプライチェーンの管理者は常に変動するターゲットを捕らえていかなければなりません。税制や規制の変更、需要の変化、顧客サービスの期待値の上昇など外的要因の変化ばかりでなく、合併や買収、新製品の投入、ネット販売への参入といった内的な要因も変わります。

そしてここで問題となるのは、大規模なエンタープライズ・プランニングシステムは設定が非常に複雑で、全社的な展開に数年を要することもある点です。システムを設定し直すにも時間がかかるため、ビジネスの変化一つひとつに対応することはできません。つまりここでも、オフラインのスプレッドシートや柔軟性が高いサードパーティのツールに頼る結果となるわけです。

 

高度な分析

改善と最適化の機会を洗い出すには、複雑なアルゴリズムや最先端のソルバーテクノロジーを用いてデータを活用しなくてはなりません。その際、高度な分析を駆使することが必要不可欠です。ほとんどのエンタープライズ・プランニングシステムは、アルゴリズムのテクノロジーを組み込まないため、最適化を次のレベルに進めるには、特殊なツールを操るデータサイエンティストに委託せざるを得ないのが現状です。

問題は、優れたデータサイエンティストは需要が高い一方で不足しがちで、使用するツールも企業内のビジネスユーザーの利用を想定していないことです。そのため、全社規模でのソリューションの拡張が難しく、長期的なビジネスソリューションとして維持していくことが一層困難になります。

ここで良いニュースです。多くの革新的企業が「Planning by Design」というプロセスを通じて、こうしたシステムの限界を強さと競争上の差別化要因に変えるべく動き出しています。Planning by Designは、デザインベースのモデル(本質的に適応性、敏しょう性があり、高度な分析アルゴリズムのライブラリを含む)をプランニングのプロセスに組み込んで統合し、エンタープライズ・プランニングのアプリケーションでは埋まらないギャップを補います。

このテーマについては、今後もブログで取り上げていきます。また、オンデマンドWebinar「An Emerging Imperative – The Supply Chain Analytics & Planning Platform」(英語)でも詳しく説明しています。このビデオでは、ガートナー社の副社長で有名なアナリストでもあるノハ・トハミー氏が(私の解説と共に)、エンタープライズ・プランニングシステムと高度な分析ツールの橋渡しとなる新たなテクノロジー「アナリティクスプラットフォーム」がどう活用されているかお話ししています。