Case Study

300%の増税を乗り切るサプライチェーンのデザインとは?

ハイライト:

  • ロシアの大手ビールメーカーの現行のネットワークをモデル化
  • シナリオを作成して、潜在的な影響を把握
  • 起こり得るシナリオをシミュレーション
  • 段階的に実施することで、素早く成果を挙げる

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300%の増税を乗り切るサプライチェーンのデザインとは?

課題

ロシアのある大手ビールメーカーは、バルト海沿岸の都市カリーニングラードから太平洋岸のウラジオストクに至るサプライチェーンを持っています。このメーカーの醸造施設では年間150万キロリットルを上回るビールを生産し、1,000を超える場所に出荷しています。近年、ロシアではビールの消費量が4倍に増加していることから、このメーカーでは、需要に素早く対応しようとネットワークを拡大しているものの、サプライチェーンのデザインについては、ほとんど考慮されていませんでした。

一方、300%もの増税や販売場所を制限する厳しい規則の導入など、ビールに対する国の政策が変更されるなか、このメーカーの経営幹部は、ダイナミックかつコスト制約が厳しい環境でも機能する、より効率的で機敏なネットワークをデザインする必要がありました。

 

ソリューション

ラマソフトはこのメーカーと共同で、同社のロシア国内のビールネットワークを検討しました。Supply Chain Guru®を使って、工場から顧客までのサプライチェーンをモデル化して、最適な物流拠点の数と場所を定義し、モノの流れを最適化しました。また、ネットワークを変更した際の供給コスト(Cost-to-Serve)への影響についても、Supply Chain Guruで算出しました。さらに、需要の変化、キャパシティの再配分、物流ネットワークの変更がサプライチェーンにどう影響するかを調べるための代替シナリオも作成しました。そしてSupply Chain Guruのネットワーク最適化エンジンが、コストとサービス目標に対して最適な実現可能な複数のシナリオを提示しました。

 

結果

Supply Chain Guruが最適化した新しいネットワークでは、納入先倉庫数が55%削減されました。また、オペレーション面で、地方の小規模卸業者から大規模で効率性の高い倉庫に移行するという大きな転換が図られていました。より少ない卸業者と長期契約を結ぶことで双方が業務を簡素化できるという、想定外のメリットもありました。顧客が求めるサービスレベルを維持しつつ、拠点数の削減により固定費と営業経費に非常に大きな効果が生じました。新しいネットワークでは生産コストが若干増加しますが、倉庫の運営と在庫維持に関わるコストが節減されるため、生産コストの増加分は十分埋め合わせることができます。新たなサプライチェーンを段階的に実施・展開していくことで、初期段階で即効的なコスト削減の実績をあげ、後のプロジェクトの予算を確保しました。その結果、年間ほぼ4,000万ドルの削減を見込んでいます。