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増加コストに対応する:食品・飲料業界向けサプライチェーン最適化のヒント

By LLamasoft  May 9, 2018

最近のウォールストリートジャーナル・ロジスティクス・レポートに、物流コストの上昇がいかに食品・飲料界を圧迫しているかを取り上げた記事が掲載されました。モノを動かすコストが増加するに伴い、食品・飲料会社は利益確保のため製品を値上げせざるを得ません。しかしながら、競争が激化し、消費者需要も急速に変化している状況では、値上げにもリスクがあります。それでは、経営を効率化し、低コストで高いサービスレベルを保つには、企業は何ができるでしょうか?

世界で最も成功している食品・飲料会社の多くがサプライチェーンデザインに取り組み、サプライチェーンのネットワーク全体をエンド・トゥ・エンドで可視化して非効率部分を明らかにし、コスト、サービス、リスクを大幅に改善しています。こうした企業がサプライチェーンデザイン戦略の中で、どのように輸送最適化、在庫最適化、需要モデル化を利用し、価格要素に真正面から取り組んでいるかを紹介します。

 

輸送最適化で輸送コストを把握

ところで、輸送コストはなぜ上昇しているのでしょうか? 要因はいくつかあります。例えば、オムニチャネル化により企業が小荷物配送業者に大きく依存するようになったこと、工場直送を採用していること、そして、配送日数が短くなっていることが挙げられます。外部要因はコストに影響し得る一方、輸送最適化を利用すれば、効率的な経路の明確化、総サプライチェーンコストの削減、輸送の手段と構成の最適化、サービスレベルの検証が可能になります。また、戦略を現実世界で実施する前に、安全なデジタル環境で疑問を解決したり、実際のデータに基づく自社サプライチェーンのモデルを使ってリスクなく検証したりすることもできます。巡回経路を活用すべきか、ハブ・アンド・スポークのモデルを利用すべきか、自社車両を検討すべきか?ネットワークをエンド・トゥ・エンドで可視化し、現行ネットワークのデジタルモデルを利用すれば、KPIとサービス目標を満たす適切なソリューションを見いだすことが可能になります。

適切な在庫配置を実現

過剰在庫を抱えるよりもビジネスに悪影響を及ぼすもの。それは在庫切れです。過剰在庫も在庫切れも、ビジネスにはマイナスです。特に鮮度が関係する食品・飲料業界では、在庫を過剰に抱えればコストがかかり無駄になる一方、激しい競争の中で顧客が競合ブランドに流れてしまうことは避けなければなりません。

在庫最適化テクノロジーを活用すれば、サプライチェーンのあらゆる階層で在庫を同時に最適化することができます。また、「what-if(もしも)」の仮説でシナリオを分析することで、在庫のレベルと配置の適切なバランスを把握できるばかりでなく、顧客サービスレベルと企業目標を考慮しつつ、コスト最適化のプロセスを自動化し、繰り返し実施することも可能になります。

需要モデル化で顧客需要の影響要因を理解

顧客の需要は変動しやすく、「一度決めたら、それで終わり」という戦略ではうまくいきません。それでは、どうすれば競争優位を確保し、変化する需要に対してより俊敏に対応できる環境を作り出せるのでしょうか? その答えは、需要モデル化テクノロジーです。需要モデル化をサプライチェーンデザインのプロセスに組み込むと、需要シグナルが向上し、より良いサプライチェーンのデザインが可能になります。また、機械学習(マシン・ラーニング)のアルゴリズムが季節変動性、気象、経済指標などの因果関係を組み込んで将来の需要を予測するため、サプライチェーンデザインのプロセスの中で、短期、中期、長期の需要をより的確に予測できるようになります。

競争が一層激しくなる食品・飲料市場で利益を維持することは決して簡単ではありませんが、スマートなサプライチェーン最適化の戦略を採用すれば、顧客満足を持続しながら収益を確保することが可能になります。