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サプライチェーンデザインにおける成功の指標を定義する

By LLamasoft  February 22, 2019

こんにちは。ラマソフトのカスタマー・サクセス・ストラテジストのマーク・アームストロング(Mark Armstrong)です。

サプライチェーンデザインに関して言えば、成功(または失敗)を測定している会社は多くないのではないでしょうか。私はラマソフトのDECODE方法論を通じてより多くの会社と関わりが増えれば増えるほど、サプライチェーンデザインを担う組織の評価指標を持たないチームとの間にギャップを感じるようになりました。仮に何らかの指標があったとしても、それはプロジェクトを通して見つかったり、認識されたコスト削減機会を単にトラッキングするだけのことがあります。最重要ではないにしても、コスト削減がチームの重要な成果の一つであることはおそらく間違いないですが、それ自体はチームの効率の測定手段にも、個人やチームの発展の促進要因にもなりません。実際のところ、より大きな組織にとって重要な指標とは、(単に認識されただけではなく)実現された価値なのです。

専門家たちは指標を追求したいと考えながらも、アプローチ方法がまったく分からないためにいつまでも優先事項にならないことが、議論を通して分かるケースがよくあります。私の視点から言えば、成功の指標は重大優先事項となるべきです。デザインを担う組織にスコアカードは不可欠な要素なのです。デザインがオペレーション機能として標準化されていない場合は特に、デザインする者の価値を証明するメカニズムがますます重要となります。より大きな組織がデザインチームの成果を認識しない場合、デザインを必須の機能でないと考える個人が現れる可能性があります。これは持続可能な機能としてのサプライチェーンデザインに危機をもたらします。以下にサプライチェーンデザインにおける指標開発に関する考え方をいくつかご紹介します。

 

成功の指標

デザインのスコアカードを検討する際、『成功の指標』という言葉を使ってください。ターゲットを達成するということは、より大きな組織のために重要な価値を促進するだけではなく、デザインを担う組織としての成功も達成することになるのです。私は通常、成功の指標を次の3つのコアカテゴリーに分類します:

  • 価値
  • パフォーマンス
  • 特性

これらが総合的にチーム内の状態を的確に描き出し、測定と発展を可能にします。

 

価値指標

おそらく価値指標は、デザインを担う組織として測定すべき最も明白な要素の一つでしょう。より大きな組織にとって何が重要かを識別し、デザインチームの焦点をそのビジネスの焦点に一致させます。価値指標は以下のように多様な分野を対象とします:

  • 資産/設備稼働率
  • CAPEX(設備投資、資本的支出)
  • 在庫削減
  • サービス向上
  • 輸送コスト削減
  • 税金削減
  • リスクヘッジ

更に、企業の主要イニシアティブの中で、デザインが影響を与える取り組みやデザインがそのイニシアチブを下支えするものに注目してください。先に述べたように、価値指標にとっての重要側面は、識別された価値に加えて価値の実現に焦点を当てることです。デザイン決定事項の実践は長期プロセスになる可能性があるため、価値の実現は容易ではありません。識別された価値と現実を結び付けるプロセスを確立し、方法論の連携を図るために財務、オペレーションなどの他部署と調整しなければなりません。しかし最終的には、組織に対する効果を測定する確実な手段を提供することが可能になるので努力するに値します。

 

パフォーマンス指標

パフォーマンス指標は、あなたが顧客(デザイン分析結果を活用する人)にどのように貢献しているか、そしてあなた自身がデザイン能力をいかに進化、発展させているかを評価するものです。デザインで達成しようとする計画やロードマップを作成することが、パフォーマンス指標開発の出発点となります。これには対象となるデザインプロジェクトやデザインワークの計画と実施、あるいはプロセス開発に関連する特別プロジェクトなどが含まれる場合があります。特別プロジェクトに関しては、チームの発展により大きな重要性と影響力を持つプロジェクトを検討してください。データ管理プロセスの合理化を率先するプロジェクトなどはその一例です。データを扱う仕事の経験があれば、データ管理が大きな悩みの種となり得るからこそ、その合理化はあらゆるデザインチームに重要な価値を提供することを実感していると思います。サプライチェーンデザインの成熟化継続も追求すべき側面です。ラマソフトのDECODE方法論に参加したことがある方は、デザイン成熟化目標を掲げて努力を続けているかもしれません。成熟化継続をスコアカードに組み込むことで、目的に向けた発展進捗状況を把握できます。もう一つの検討事項は、顧客から直接フィードバックを得ることです。これを実現するアプローチとして、目的に対してどの程度結果が提供されたかについて、デザイン結果を活用する人の視点から洞察を得るための調査を計画します。この調査はまた、進行している開発目標の定義を継続的に改善していく後押しにもなります。

 

特性指標

特性指標は概してデザインチームの特性を示すと同時に、デザインチームの活動に対する理解をもたらします。特性指標の一部を以下に示します:

  • 実行中プロジェクト数
  • 完了プロジェクト数
  • プロジェクト期間
  • デザインリソース数
  • リソースの活用度
  • モデル化チームの経験
  • 活用されているテクノロジー/ソルバー

 

これらの情報の可視化は、デザインチーム内の状態を描き出すだけではなく、デザインを担う組織への期待レベルを設定する助けにもなります。私は、非現実的な期待値に苦労しているユーザーの方とも多数仕事をしてきました。たとえば、キャパシティがないにもかかわらず短期間でより優れた解決策(質の高い解決策)を求められている、また、適切に対応し解決策を提示するにはもっと時間が必要となるような状況です。パフォーマンス指標を用いて検討した包括的ロードマップや計画を、現実的に達成可能な方向性を示すことで発展させたいと考えるとき、これらの測定手段のいくつかを追求することで、ベンチマーク確立の促進やデザインチーム内の理解構築も可能となります。

 

成功の指標の定義によって、サプライチェーンデザインの理解を深め、デザインチームの影響をより広範な組織に拡大することができます。しかし最初のステップはスコアカードの確立です。一旦堅固な基盤を確立した後は、サプライチェーンデザイン組織の達成を効果的に組織に適応させるコミュニケーション計画を作成する必要があります。優れたコミュニケーション計画の定義については、別の機会に投稿したいと思います。

 

 

 


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